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あらいきよてる
横浜に詳しいソーシャルデベロッパー。神奈川宿の丘の上で、住宅型複合施設「しぇあひるずヨコハマ」運営 。近年は空き物件や商店街の活性化など、横浜市内外のまちづくりや地域プロモーションにも関わる。週末カメラマン。二児の父でアニメ・サブカル好き。
同じライターの記事一覧今回は石川町の窯焼きピザのレストラン&バー「En Route」の津久井さんを訪ねました。
料理のジャンルでいうとイタリアンなのですが、お店に入った第一印象としては、お酒の種類がレストランとは思えないくらい多く、ワインからウィスキー何でも楽しめそうだということ。
ビールはイタリアの「モレッティ」よりも「ギネス」が前面に。これは何故なんでしょうか。
実は津久井さん、一言でいうとサッカーファンで、幼稚園の頃からサッカーをしており、大学のときは就活せずに、海外の各地を巡っていたのだとか。そのときに立ち寄った、ロンドンのパブが印象的だったそう。
それで「ギネス」なんですね!!
サッカーと旅行好き、食べるのも好き、というのが、この店にバックボーンにあることが分かりました。
各地を巡ったあと、横浜の「フレア」というバーで、パフォーマンスを3年間実施。
そこが、 全国からバーテンの集まる店でした。24歳で結果を出すと決めていた津久井さんは、起業を目指してアルバイトも頑張ったそうです。
そんな津久井さんが、お店を出す場所として石川町に決めた理由は、普通に不動産屋さんの紹介。
まちの最初のイメージは、「女子校生が多い!!」ということ笑
最初はバーからスタートしましたが、石川町に決めて正解!
実際、お客さんの層は良かったそうです。
「石川町と中華街、元町のセレブタウン、雰囲気の違う町が近くて面白いですね。お客さんは人生を楽しんでいる人が多いと思います。その一方で、たまに、ネガティブな話も受け入れる居場所として、会話を目当てにくる人もいらっしゃいます。」
「En Route」で大切にしているのはライブ感。
「サッカーも、バーテンダーも、ピザを焼いているところも見られる。昼からお酒が飲めるというのも良い。40~50代女性が一人できても会話が弾みます。」
「そして、自分の感覚を大事にしています。料理も、お酒に合うものを重点的に。
俺のフレンチを最初はかなり研究しました。シェフに聴いてみたり、研究は好きです。」
熱心に語る津久井さん、「ガーリックアンチョビポテト」など、料理研究家だった奥さんと二人で開発したメニューもあるそう。
至るところにこだわりを感じます。
言うまでもありませんが、窯で焼いてるところを見ていたあとに、すぐ提供されるアツアツのピザは最高です。
香りと食感、生地とチーズの味わい、何もかもがベスト!
ペロリと頂いてしまいました☆
「お店をやっていて嬉しいと感じるは、大人になって自分の誕生日を祝ってもらうこと。
クリスマスとか四季のイベントも、現場だから感じられることが多いです。」
店内には、雑貨や小物、小さな本など、お客さんの居場所としての役目を果たすものが置いてあります。
コミュニケーションの場づくりも大事にしていますね。
津久井さんにとって、石川町というまちはどんな所でしょうか?
「石川町はよくも悪くもムラっぽくて、最初は正直入りづらかったです。生意気だと思われたこともありました。
それでも日々の小さいコミュニケーションで打ち解けていって、今ではつながりができて良かったと思います。」
まちに徐々に馴染んでいくプロセスを、包み隠さずお話する津久井さんが印象的でした。
最後に、今後はどのようにしていきたいですか?
「エンルートは道途中という意味があります。半人前(アスナロ)とも。そこに込められた思いは明日への成長です。料理でいえば、日本の食材を使った和食的なものを提供していきたいですね。和風カルボナーラとか!」
「あとは、うちで働いてみたい人も募集しています。まちづくりとか、空間つくるのも好きなので、興味もってくれたらと思っています。」
石川町の中で、自分の感覚を大切に前へ進む津久井さんの店に、ぜひ足を運んでみてください!