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同じライターの記事一覧東急東横線の日吉駅から徒歩20分ほどの矢上川沿いの閑静な住宅街に、いかにも楽しそうな外観のお店、創作料理店の「海んちょ」さんがあります。徒歩でも行けますが、近くにバス停があり、3系統のバスで行くことができます。
店頭を眺めると、突然「横浜農場」のノボリが目に飛び込んで来ました。
「地産地消を暮らしのなかに。」
横浜野菜を使用したメニューはどんなものがあるのか期待が膨らみます!
飲食店を始めたのは1993年。徳雄さんが大学生の頃から「いつか飲食店を持ちたい!」という夢が叶い
ご両親が所有される駐車場にお店を建ててから始まりました。
「当時は店舗名も違い、メニューも油ものが多かったんですよ。」
「海んちょ」が誕生したのは、和食が世界遺産に認定された2006年。
今までのメニューから和を軸にして、店名を変えたそうです。
店名の由来を伺うと、
「家族全員が海が大好き!娘の名前にも海の文字を入れたくらいなんです。」
と奈美さん。
そう言えば、奈美さんのお名前もNAMIですね!
「海」の次の「ん」とは、繁栄する文字だそうで、「ちょ」はちょっと行ってみる?と言う感じで付けたのだとか。
そんな「海んちょ」に転機が訪れたのは、2020年。
コロナが発生し、飲食店ではアルコールを提供する事を禁止されます。
奈美さんは、それまで持っていなかった調理師免許を取得。
「何かをやらないと」と思っていた奈美さんに、近所に住むお母さんたちから心の叫びが寄せられました。
リモートワークで、夫も子供も全員が自宅にいるなか、自分だけはパートに出て、帰宅してからも家族の為に働き休む暇もない。そして家ではスナック菓子などを食べる機会が増えて、健康面でも困っている事を聞き
「それなら身体に優しくワンハンドで食べられる物で、テイクアウトが出来る物を作ってみよう!」
と思い付き、野菜・米・良質なタンパク質が摂れる「おかずパウンド」が誕生したのです。
(砂糖・小麦粉不使用だそうです!)
思い立ったら即実行の奈美さんは、経産省のコロナ枠事業再構築補助金制度の申請をし、1年後には「Kozutsumi」ブランドの焼き菓子の製造販売をスタートさせるまでに至りました。
今までは、ひとつの店舗で二業態にする場合は、壁で仕切らないといけないと法律で決まっていたそうなのですが、なぜかその年には法律が変わり、腰高の壁で仕切ることで申請できるという朗報が舞い込みます。
運を味方に付けた奈美さんですが、ここまで来るのに何度もやめようと思ったそうです。
苦労を全く感じさせない奈美さんの不屈の精神と明るさには脱帽です。
そんなパワフルな奈美さんに、お休みの日は何をされているのかと訪ねると
「月曜日と火曜日は、日吉駅近くのカルチャーセンターで、小学生に向け、英会話教室の講師をしています。」
と、外資系企業で培った英語力を生かして7年ほど教えているのだとか。
他にも大学で、経営学をオンラインで2年間受け、今年の3月に卒業されたそうですが、コロナ禍で店舗運営が大変な時期だと言うのに、睡眠時間を惜しんでも努力される姿に尊敬しかありません。
店名から想像すると、沖縄料理店か、魚メニューが多いのかと想像していましたが、横浜野菜を中心として、海鮮や、沖縄県のあぐー豚・ピザやスイーツまで、家族で頂けるメニューが盛りだくさんで、何を注文しようか迷ってしまったほどです。
結局、奈美さんオススメの「横浜野菜を使った浅漬けの盛り合わせ」「やわらか~~~いもつ煮込み」「あぐー豚の辛口肉豆腐」を頂く事に。
お通しには、シャキシャキとした新鮮な横浜野菜とおかずパウンドのクルトン入りのサラダが彩り鮮やかに登場。
奈美さんのオススメだけあって、「もつ煮込み」は口に入れた瞬間、とろけてしまうほどです!
横浜で採れた「完熟梅」露茜(つゆあかね)のフレッシュなサワーと交互に頂くと、どちらも進んで止まらなくなるくらいの楽しさを味わいました。
奈美さんの今後の目標は、「お店を家のリビングにいる様な居心地の良い空間にしたい」
そうですが、
いえいえ、すでに居心地が良すぎて・・・ついつい長居してしまったほど。
そんな寛げる空間に、「ちょ」っと行ってみませんか!
Shop info/店舗情報
- 海んちょ(焼き菓子製造販売:Kozutsumiこづつみ)
- 住所
- 横浜市港北区日吉6-9-8
- 営業時間
- 金・土・日 16:30~22:30
- 備考
- 東急東横線日吉駅より、東急バス「綱島行き」(92番)宮前南または(93・94番)一歩橋下車徒歩3分