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ハマスタの街かどでお母さんが作る日常ご飯を:「あいおい食堂」原 由里子さん
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    成瀬優子(むっく)

    成瀬優子(むっく)

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    相生町、その町の名を冠した「あいおい食堂」には、横浜生まれ横浜育ちの原さんが作る“日常ごはん”の美味しさを求め、今日もお客さんが訪れます。

    「人は食べたものでできているし、どんな環境で食べるかも大事」 と言う原さん。

    ちょっと奮発して食べる「ハレ」(特別)の料理ではなく、おうちの食卓で食べるような「ケ」(日常)の料理が、あいおい食堂のコンセプトです。
    8割は常連さんという、毎日通いたい、ほっとできる場所なのです。


    横浜スタジアム向かい側の通り。


    「店内窓からの景色がニューヨークのセントラルパークみたい!

    と、この場所との縁にビビッときたそう。

    開放的で明るい店内は、一人でも初めてでも入りやすく、安心できる空間です。

    関内エリアを職場としている人は多く、出張や単身赴任の方も多い。
    だからこそ、「日常ごはん」が必要とされると感じ、出店を決めました。


    ほとんどのお客さんが注文する「あいおい定食」は、日替わりです。

    テーブルの色は、なんと原さんのご自宅のダイニングテーブルと同じ色にしたそう。

    家のようにほっとする時間であって欲しいとの願いが込められています。


    本日のあいおい定食。
    ひとつひとつが丁寧に作られた野菜たっぷりの献立。

    今日の主菜は「鶏肉のさっぱり煮」
    西アフリカ料理のアレンジなんだとか!
    レモン果汁で柔らかく煮込まれた鶏肉は、さっぱりとしていくらでも食べられます♪

    キャロットラペには、季節の「柿」が使われていました。
    季節感や、なじみの料理もちょっとアレンジして目新しく。

    「ハーブ肉じゃが」が主菜の時も。すべてが優しく、幸せになる味です。

    『何を食べたかは覚えてなくても、今日も美味しかったなぁ~♪』と満足感を感じて幸せになってもらいたいの」

    と原さん。
    まさに理想のおうちごはんです。
    ランチタイムも夜も、この定食が味わえます。

    実は、前職は治験コーディネーター。
    糖尿病の治験に関わる日々の中で、生活習慣、特に食の重要性を感じ、病気になる前から健康的な生活を送ることに関わりたい、と思ったそうです。

    飲食店をやりたいと思った最初のきっかけは、映画「カモメ食堂」を見た時。

    こんな場所を作りたい!と強く思った原さん。
    ただその場所に静かにある、日常のごはんがある、みんなが集まってきて色んな才能が活躍できる。

    そんな場所を夢見て、
    「その日から、”私のカモメ食堂”の妄想が始まったの。」と。

    そして、その妄想を現実にしてしまったのです。カモメ食堂大ファンの私。
    だから、あいおい食堂さんの雰囲気が好きなんだー!と納得。


    あいおい食堂には、色んな人が関わっています。
    それは、原さんの大学時代の友人、ママ友、職場の同僚、友人のお母さんまで。

    メニューにある、「昌江おばあちゃんのケーキ」を作るのは、友人のお母さん。
    東大駒場キャンパス近くの喫茶店でケーキを担当していた昌江さんは、現在82歳!

    ケーキがある日はラッキー!

    本日は、しょうがのタルトレットとキャロットケーキ。
    ほっとする、どこか懐かしい正統派のケーキを味わえます。

    あいおい食堂の献立は、大学時代の友人のスポーツ管理栄養士さん、仕事先のクリニックで一緒だった管理栄養士さん、コルドンブルー仕込みのママ友とともに作ってきました。


    食材の生産者さんの紹介も。お米がとても美味しいです。
    ごはんが美味しいって大事ですよね。

    植物性の食材のみで作った「腸美人カレー」のネーミングは、お客さんの発案から。

    友人の薬剤師さんとコラボした「薬膳教室」も開催。
    日々を健康に生きるために、暮らしに無理なく取り入れられるものを紹介したいと、イベントを企画したり、おすすめの商品も、レジ横の棚に並んでいます。
    食べたものが体を作る…原さんの美肌に納得です。

    「永」の字は原さん作。

    「常連さんの書道の先生に書道教室をやってもらった時、習って書いたの!」

    色んな人が、この食堂を通して繋がっているんだなぁと心が温かくなりました。

    別記事で取材した「ほおづき」の小野寺さんともお友達だそう。

    原さんの原点は、長野県飯田市にある「割烹 和太仙」。
    この親戚の家に、夏休みは預けられており、その時出入りしていた調理場の雰囲気が、私の核になっているなぁ、と思うんだとか。食の原点なんですね。

    専業主婦から医療系のお仕事、そして飲食店開業と、原さんの人生は挑戦の連続。
    穏やかな外見から想像できないほど、強い芯をお持ちの方です。
    コロナ禍でも、お客さんの健康に役立てば、と「薬膳アドバイザー」の資格を取ったそう。


    そんな原さんと話して「勇気をもらいました!」というお客さんも。

    そう、私も、取材でありながら、「やりたいことやらなきゃ、もったいないじゃない!」という言葉に勇気をもらい、これからの人生にエールをもらったような気持ちになりました。

    大変なことも多いけど、お客さんの美味しい!が聞けると幸せ♪という原さん。
    これから挑戦したいことは、サーフィン!(素敵です!)

    ふんわりと愛情で包んでくれながらも、しっかり自分の道を進む凜とした姿、そんな魅力的な「お母さん」が相生町にいます。

    今日もたくさんの「ただいま。」を受けとめ、日常ごはんで元気をくれる。
    あいおい食堂はみんなの心のよりどころ「愛ある食堂」です。

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