- 関内・伊勢佐木町
- バー・バル
もりゆか
横浜・神奈川を中心に、イベントやプロモーション、まちづくり、様々な事業の事務局などに携わって35年。ライターとしての仕事もときどき。本業のルーデンス株式会社では、オフィスのあるみなとみらい界隈を徘徊。一方、関内にあるNPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボの共同代表も務める。美味しいFOODと美味しいお酒、人とゆるくつながるのが好きで、夜は関内あたりに出没。嗅覚が鋭いのか、旅先でもいい店に出会いがち。南区在住
同じライターの記事一覧関内・馬車道近くにあるBAR Discus。私がこの店に通うようになったのは2009年から。友人とたまたま入ったのがきっかけで、かれこれ13年通い続けています。
共同経営者と伊藤さんがはじめたこの店のスタートは1992年10月。現在は伊藤店長一人がオーナーとなって経営されています。1995年からスタッフとして勤めてきた恵美子さんと二人。カジュアルでバーならではの会話も楽しい温かいお店です。
この店には、実に多様な方が訪れます。仕事帰りの方。出張でたまたま入ったこの店を気に入り、それ以来出張のたびに立ち寄るという方。学会や会合の2次会グループ。親子で来たのがきっかけで、時々来るようになったという娘さん。記念日に彼女にかっこいいところを見せたくて下見に一人で訪れた若者。いわゆる同伴出勤のカップルや同業者や飲料メーカーの方などなど。
常連の方も多く、店長や恵美ちゃんとの会話を楽しみに来る人も。私もこの店で知り合って、顔を合わせれば話をする方も何人かいます。とはいえ、一人静かに飲みたいときは、ほっといてくれる、そんな店です。バーは「人生の交差点」と言われますが、店長は、まさにそんな人たちを日々相手にしているのですね。
さて、何よりこの店の特徴といえば、バックバーに置かれている大きな水槽。店名の由来でもある淡水魚の「ディスカス」が優雅に泳いでいます。「ディスカス」は、南アメリカのアマゾン川に生息する淡水魚で観賞用としても人気が高い熱帯魚です。薄くて円盤(ディスク)型の体を持つことからこの名がつけられたそうです。
水槽を管理しているのは店長。水草や砂、流木などを選んで設置し、水の入れ替えや水温管理も。先日、新しい子どものディスカスが4匹仲間入りしたので、あれこれ整備。何と10時間もかかったとのこと。生き物ですから、本当に世話がかかるはず。ディスカスへの愛は半端ありません。
実は昨年、事件が起こりました。ある日、店長が出勤すると、どうもいつもと水槽の様子が違う。なんと、水槽の表面が大きく膨れ上がり、今にも亀裂が入りそうな状態になっていたそうです。これだけのサイズの水槽に入っている水は何トンにもなるため、水の量を半分に減らし、水圧を和らげるという応急処置で危機を回避。
原因は経年劣化。30年前に施工してくれた工務店さんに連絡するなどあれこれ手を尽くし新調を決断。ようやく今年5月、新しい水槽への交換が完了しました。これだけの水槽となると費用もかなり掛かったと思いますが、この話を聞きつけて、コロナがまだ落ち着かない中、わざわざ店に来て募金をしていく方や、おつりを置いていく方が多かったこと。お客様にも愛されている証拠ですね。
そして、もちろん、バーの魅力というとお酒とフードと会話。私は、店長にお勧めされるウイスキーをいつも飲んでいますが、その知識の豊かさはすごい。ウイスキー談義に花を咲かせているお客さんも多々いらっしゃいます。スぺ-スが限られるので、種類は限定されますが、おそらく「ツウ」の方も満足できるのでは。そして、恵美ちゃん担当のフード。素材や季節にこだわった工夫があり、研究熱心。ぜひ手書きの黒板を見て試していただきたい。
会話はお二人それぞれお客様に合わせた引き出しがあるようです。そこもこの店の魅力ですね。
ちなみに、店長宅には保護猫の麦ちゃんがおり、その話をすると、親〇〇全開トークになるので要注意(笑)
Shop info/店舗情報
- BAR Discus(バー ディスカス)
- 住所
- 横浜市中区常磐町4-52 文乃家ビル101号
- 営業時間
- 16:00~0:00(L.O.23:00)
- 定休日
- 日曜日・祝日
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